About Resilience
当センターが焦点をあてる「レジリエンス」とは
「レジリエンスをよみがえる力とも、逆境に遭ってもなお立ち上がろうとする力、再生する力、変化する力とも表現することができます。さらにその「質」に焦点を当てれば、カチコチの力づくではなく、しなやかさをもって進む力とも表現することができます。後戻りしてもいい、多様なものを吸収しながら、これまでと異なる道を見い出し、学びながら上昇してく力です。」(清水、2023)
「レジリエンスは大きくわけて2つの捉え方があります。静的なレジリエンスと、動的なレジリエンス(ダイナミックレジリエンスと呼ばれる)。前者は、1つの限定的な視点から見た、ある領域内における狭い意味でのレジリエンスに着目するものであり、結果論に注意が注がれます。例えば、ある災害後にどれだけ地域の経済力が回復したかなどです。後者は、関係性、プロセスを重視し、様々な関係性を通して常に更新されるダイナミズムに関連します。例えば、日常的にどのような関係性やプロセスを創り出し、どのような逆風が吹いても代替的な方法を模索し、これまでにないものを創りだすなど」(2023年秋出版予定の清水美香の著書より)
当センターでいうレジリエンス、レジリエンスアプローチは、その後者に関連します。レジリエンスを機能させるまたは可能にするアプローチが、レジリエンスアプローチですが、そのレジリエンスの意味合いは、下記のように紐解くことができます。
「関係性」こそがレジリエンスを可能にする鍵である
「レジリエンスは将来を予測する力ではなく、どんな予測不可能なことが起きても、その出来事を吸収し、それに適応するように仕組みを創る質的な力」
C.S., Holling(1973)
レジリエンスを可能にする「レジリエンス」とは、「状況変化を重視し、短・中・長期的な視点から社会に散在する点を線で結び、木を見て森も見ながら、予測しないことが起きても、逆境にあっても折れない環境を生み出すこと」
清水美香(2015)