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「みんなごと」として輪を広げる
筒井 昭彦(自治体職員)

プログラム名:レジリエンス思考養成プログラム 入門編 2023
開催日:2023.09.07-2023.09.21


「SDGs達成には、目標相互の連携とその統合が極めて重要である」「SDGsに取り組む際、新たな縦割りを作らない」と清水先生、藤田先生それぞれからの類似の言葉が紹介されたことが心に残っている。自分は普段から、SDGsを完璧にこなせば世界の課題がすべてなくなるわけではないと考えていることもあり、何かアクションを起こす際に「これはSDGsの何番」という意識は持たず、「これは地球の持続可能性に反していないか」「別の課題を生む可能性はないか」「誰かに、どこかに負荷がかかっていないか」などを意識してきた。講義を受けて、社会というものには区切りがなくすべて繋がっていること、時間も過去から未来まで分断されることなく繋がっていること、人間は動物の一種であり地球の一部であること、これらの意識を持ち続けることが、Sustainableであり、Resilientであるのではないか、と今、改めて考えているところである。

そのうえで、自分ひとりがレジリエントだったとしても俯瞰するとそれはレジリエントではなく、周囲の人々、属する組織も同じくレジリエントであることが求められる。つまり「みんなごと」として輪を広げる必要がある。それには、リーダー的資質が必要であるとともに、ミドルマン的資質も求められる。いや、今の時代背景を考慮すると、トップダウンのように物事を強制するのではなく、むしろ他者に考えるきっかけを与えることで、よい影響を与えることができるミドルマンこそ時代が求め、社会が求めている人材なのではないだろうか。

自分自身がミドルマンとして活躍できれば望ましい。が、時と場合によっては難しい場合がある。その際は役割分担で、ミドルマンを応援する立場に回りたい。ミドルマンである時とない時、両方あってよいのではないか、という考えに至った充実した3日間の講義であった。