「木を見て森も見る」に加えて「木と木の間を見る」森山 学(会社員)
プログラム名:レジリエンス思考養成プログラム 入門編 2023
開催日:2023.09.07-2023.09.21
この度は、レジリエンス思考養成講座入門編を受講させていただきありがとうございました。今回の3回にわたる講習では、人や組織をつなぐミドルマンを体現している方として、高津区の山本さんのご講演が特にインパクトが強く、地元の町内会等の組織で活動する立場として、目指すべき姿や、姿勢などを学ばせていただきました。現在地元組織で防災、防犯面を中心に活動し始めて10年。会社生活での知識やスキルが役立つことがとにかく少なく、使う表現や言葉自体も、1:聞く際に翻訳して理解し、2:伝える際に表現を変えて受け取ってもらえる様に変換して伝えるようにする必要があります。ミドルマンとしては、そういった変換作業も含めてスムーズに行うことができる素質が必要であり、(ストレスもかかりますので)基本的には「人が好きである」といったことが、絶対条件であると感じました。ボランティアベースの活動の中では、人間関係が微妙で、活動の目的などが複雑で曖昧になりがちですが、「木を見て森も見る」に加えて「木と木の間を見る」といった概念を教えていただいたことで、自身の活動を俯瞰してみることができるようになりました。
現在、災害時要支援者が支援組織として期待されている町内会等で掌握されていない為、発災時に「誰を」「誰が」「どう」支援すべきなのか明確になっておらず、訓練等もできていないという実態があります。私の町内会では、状況が分かった一部の方に対して、今年からその要支援者宅に家庭訪問をし、町内会の組織と協議し防災訓練で実際に避難してみるといった取り組みを始めています。個人情報の取り扱いや避難時の責任所在については、試験的な取り組みとして、目をつぶっていただいている面があり、本格的な活動にしていくには課題が山積しており、正式に動こうとすると非常にネガティブな反応があります。(何もしないほうが命を軽視していると考えますが、それよりも平時の個人情報漏洩や訓練時のケガなどのほうの可能性のほうが重要視されがちなのが現状です。)
一因として関係する行政が縦割りで情報共有されていないという実態があります。そこで、自組織だけでなく周辺の町内会で意識のあるところと連携して協議や取り組みを行うことで、「1つ1つは小さいが、全体としては大きな取り組み」になるような方向で反対が出づらい工夫をしながら活動をしております。今後も講義などに参加させていただきつつ事例や手法、概念などを吸収し、地元の各種活動に展開したいと思います。そして、自分の子供たちに自慢して残せるレジリエンスな地元組織を作ってまいりたいと思います。
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